長野県大学連携シンポジウム「スキルとしての『学び方』:学校、大学、職場から」を開催しました。
2015.09.03 セミナー・フォーラム・シンポジウム
平成27年8月20日(木)、信州大学長野(教育)キャンパスにて、高等教育コンソーシアム信州主催で、長野県大学連携シンポジウム「スキルとしての『学び方』:学校、大学、職場から」が開催されました。
このシンポジウムでは、「教えて考えさせる授業」を提唱している、市川伸一先生(東京大学大学院教育学研究科教授)をお迎えして、「『学び方』はどう学ばれるのか ~習得と探求の学習スキルの獲得~」というテーマで、基調講演を行いました。専門であられる認知心理学の観点から、まずは「教師からの説明」によって教え、その後に「理解を確認するような課題」「発展的な課題」「自己評価活動」などによって、理解を深めていくことで、「教えられて、理解し、さらにその先を考えていく授業」となることをご教示いただきました。
続いて、信州大学 加藤先生から事例を用いて、大学では「学び方・成長のしかた」を教えるべきとの発表があり、「教えて考えさせる授業」を取り入れている、千曲市立更埴西中学校 塩野入先生からは,習得サイクル・探求サイクルを用いた、生徒の学習力を育てる授業づくりの取り組みが紹介されました。また、株式会社サイベックコーポレーション 白井専務理事からは、企業は「学び続けられる、またはこれから学び続けることができる」人材を求めていること、企業側から見た近年の大学生の傾向に関する発表がありました。
その後行われたパネルディスカッションでは、上記講師と発表者により「スキルとしての『学び方』はどのように獲得され、どのように行使されるのか」をテーマに意見が交わされ、最後に、コーディネータを努めた信州大学 矢部教授から、「このシンポジウムを基点として、今後も長野県の教育の発展につながるよう地域全体で考えていきたい」との展望が述べられ、パネルディスカッションは締めくくられました。
このシンポジウムは、信州大学(松本キャンパス、工学部、農学部、繊維学部)、長野県看護大学、佐久大学、諏訪東京理科大学、清泉女学院大学、長野大学、松本歯科大学、松本大学へ配信され、大学教職員や、県・市町村関係者、学生等の130名を越える参加がありました。
シンポジウムの講演の資料やコンテンツは、後日本ホームページで公開する予定です。
<メイン会場の様子> <パネルディスカッションの様子>